続・銀色ギター迷走日記
さまざまな巡り合わせからギタリストとなった私の日常
侯爵家の宝物
- Posted at 2012.11.26
- l日々の出来事

行きたいとずっと好機を伺っていたリヒテンシュタイン展に行ってきました♪
とても恥ずかしいことに、リヒテンシュタインが一つの独立した国であるということすら
知らなかった私ですが、そんな私にもとっても非常にわかりやすく、ドキドキする学びの多い展示。
帰る頃にはすっかりウィーンやリヒテンシュタイン公国を訪れたいと夢見がちに。
「珍しく美しく高貴な作品」を集める事が名誉であり、一族の家訓でもあったという
リヒテンシュタイン侯爵家のコレクションは、華やか、なおかつ雅で胸を打たれた。
特に、夏の離宮の雰囲気を再現したというバロック・サロンの展示は、
天井画や豪奢な家具、調度品が見る人を囲むように並べられ、音声ガイドからは、
実際に侯爵家お抱えだった音楽家たちの曲が流れ、まるで本当に貴族のお屋敷を訪れたような気分に。
神話のみならず、300年以上前に、実際に生きていた人達の肖像を見つめる時の、なんとも言いがたい感銘。
描かれた時代は古くとも、そこには新しい出逢いがある。
何を美しいとし、何に高貴さを見出すのか。
侯爵家たるもの、美に対する確かな目を持っていなければならないという思想があったようだが、
一族が情熱をかけて集めたものを前に、
現代に生きる自分も「美しいな」「高貴だな」と心を動かす時、
その普遍的な「熱さ」が時を超えて生々しく伝播している気がして嬉しいのである。
17世紀に使われていたのであろう豪奢な鏡に映った自分の顔は、文字通り身分不相応で滑稽だったが、
作品の中に「自分を見つめ直す」という意味では――
日常の繰り返しの中で、生活に埋没するあまり、
何かに対して「美しい」と思いを寄せることもなくなりがちな中、ゆっくりと流れた3時間あまり。
自らの嗜好だとか、何を以て美しいとするのかだとか、そういうものを映してくれていたのかもしれない。
美術館に行った時は、必ず実物を見て気に入った作品のポストカードを買うことにしているのだが、
今回持ち帰ったのは写真の2点。
左は、ヴィジェ=ルブランの「虹の女神イリスとしてのカロリーネ・リヒテンシュタイン侯爵夫人」。
侯爵夫人を女神になぞらえて描かれた大きな絵画だが、高貴な身分の人間が靴を履いていないという点で
お披露目の際には大騒ぎになったという。
しかし、侯爵は絵画の下に靴を置き、「滑り落ちたのだ」ということにしたらしい。
侯爵夫人の気品溢れる顔の綺麗さだけにとどまらず、そんなロマンティックな逸話が印象に残った。
右は、ヨアヒム・フリース《ぜんまい仕掛けの酒器(牡鹿に乗るディアナ)》。
ぜんまい仕掛け動く仕組みになっており、鹿の部分に飲み物を入れた状態で
食卓を動き回っていたらしい。宴の余興に使われていたとも。
400年近く経った今も動くそうだが、静止している状態でも目を十分に楽しませてくれる逸品。
お酒をタッチパネルで頼むような時代に生きる人間から見ると、この粋な遊び心には本当に憧れる。
楽しさというものは、常に効率とは無関係の場所に存在するということを再確認した。
侯爵家の至宝の数々、とにもかくにも素晴らしかったです。
★本日の素敵
……もう何がどれだけ素敵だったか、上記内容にておわかり頂けるかと思います(笑)。
速報
- Posted at 2012.11.01
- lお知らせ

次回のライブは11月18日大阪でとお知らせしましたが、急遽、
追加で東京でのライブに出演させて頂けることとなりました。
11月9日金曜日。場所は東高円寺のUFOクラブです。ザッツアノーノー!で出ます。
★BACK FROM THE GRAVE RETURNS★というイベントです。
今年二度目になる夏以来の大阪も楽しみだけど、旅立つ前に東京でもできて嬉しい!
ライブハウスって色々あるけど、UFOクラブは自分がお客さんとして行くにしても
凄い雰囲気があって大好きな場所。
BAND:
TEXACO LEATHERMAN
THAT'S A NO NO!
MELVINS
LIPS
110番
and more
DJ:
JIMMY MASHIKO
DADDY-O-NOV
MR.DEATH
CYRYL ROY
19:00 open/start to midnight
ADV.1,500(D別)
Door.2,000(D別)
*20:00までに入場の方は¥1.500(D別)
ザッツアノーノーの出演時間は22:00~になります!
ご予約はHPからどうぞ。
★本日の素敵
エマーソン、レイク&パーマー 「Barbarian」
――めちゃくちゃかっこいい。定期的に聴きたい波がある。
作業しながら聞こうとするけど、気を取られていつも作業がはかどらない。